山田猟友会 武藤信夫
私は犬が大好きである。毎日散歩を続けていたある日、オレンジ色のベストを着たハンター3人に出会った。「こんにちは、いい天気ですネ。」とか「いい犬ですネ。」とか声を掛けられ、「今日はクマがでて、リンゴがやられてネ、有害駆除中です。近くにいるかもしれないので注意して下さい。」などと気さくに話してくれました。
朝が早いこともあってその時はそのまま分かれてしまいましたが、数日後、また、この3人の方と出会いました。
読むとも無しに読んでいた新聞に「クマの大量出没」だとか「捕獲上限数を大幅に超えた捕獲」だとか「放縦」だとか、クマに関して聞き慣れない記事が続いていたので思い切って尋ねてみた。
「ご苦労様です、毎日クマを追いかけているんですか?すぐに捕まえられるんですか?」などと訪ねると「いやあ最初は追い払いさ。次にまた出没すれば状況によってわなを、捕まえれば場合によって目印を付けて奥山に放したり悪グマは仕方ないから銃殺するのさ。」「それじゃあ毎日のように出動しているんですネ。」「そう、われわれは有害駆除隊員として推薦され、農家の被害対策に協力しているし、何よりもクマによる人身被害だけは防がなければならないので、市からの要請によって誰かが交代ででているんだよ。」
人身被害、農林被害、防除隊員として数日間毎日出動していることを聞き、大変ご苦労様な事と、ありがたいことだと思いました。
新聞等マスコミでは、出没情報が毎日のように流れ、ハンターの皆さんが、一生懸命に対応し、おかげで人への被害が少なくて済んだのだろうなと思いました。
もう一人の人から「貴方、犬が好きのようですね。狩猟を、しかも鳥猟をやると犬の訓練にもなるし、もっと犬の性格が見え ておもしろいよ。狩猟を一緒にやりませんか?」と誘われました。私は「銃の許可とか狩猟免許とかは大変だときいてますが?」と話したら「猟友会で講習会をやっているので受講すれば殆どの人が受かるのでそれほど難しくないよ。」と言われました。
どんなものかなと思いましたが思い切って受講し、受験したところ合格し、銃砲の許可も得て仲間に入れて頂くこととしました。
親切に射撃場での指導もして頂き、犬のこともいろいろと話を聞き11月の初猟を楽しみにしているところです。
そんな矢先、の新聞報道には大変驚きました。「禁止されている実包の譲り渡しで警察が調査」しかも関係者がその道の指導者であったと報じられたからです。
受験のために受けた講習会では、火取法によって、譲受、消費、保管、不要弾の処理について詳しく説明があり、県猟友会の講習会でも「取締法の不正はあってはならない」と指導を受けたものである。
今後、関係者は襟を正してほしいと思うし、われわれも適正な取扱いについては、射撃やこれからやる狩猟と併せ、法をきちんと守らねばと思ったところです。