公益社団法人岩手県猟友会

よもやま話

有害鳥獣捕獲について

一関猟友会副会長 佐々木徳人

 ここ岩手県では、有害鳥獣についての取り組みが他の県より立ち遅れている。このままでは農林業は大変大きな損失を被ると思う。

 今の農業は兼業農家が多いので、家に居るのは高齢者ばかりで、農作物が何の動物にやられたのかわからない人が多い。

 クマ、イノシシ、カモシカ、タヌキ、キツネ、テン、ハクビシン、カラス、ヒヨドリ、ハトなどの被害が多い。特にクマは町の中まで出没したことがある。また、ハクビシンは民家や神社仏閣の天井裏に糞尿を残したりしている。

 この頃の有害鳥獣は学習能力が向上してきており、思うように捕獲が進まない。特にカラスは利口で銃でも捕獲は困難になってきている。

 くくりわなの一部、トラバサミの使用禁止などで夜行性動物の捕獲が難しくなっている。県条例で使用可能にできないものか。

 夜行性の動物タヌキ、キツネ、イノシシ、ハクビシンは日中歩いてみてもほとんど出会うことがない。

 イノシシは県南で食い止めるべきだ。一関でもニホンジカがふえてきた。みんなが知らないうちにこのまま増えていくと、地域の農林業や生態系が益々犯されていく。すでにウサギ、キジ、ヤマドリなどはその数が激減している。北海道や三陸では増えるシカ対策に頭を痛めているが、 当地ではそうならないように考えるべきだ。

 自分は老齢なので、他支部の会員の応援を得ているが、思うようにいかないのが現状です。クマのわな、カラス、イノシシのわなでの捕獲は他の猟友会(花泉、衣川、大東、前沢など)と連絡を取りながらやっていきたいと思っています。