公益社団法人岩手県猟友会

よもやま話

外来種(ハクビシン)の撲滅について

大船渡猟友会 桑野 大吉

 私は、九州生まれの九州男児です。九州は、暖かくて雪は降らないのではとよく言われますが、雪も降り積雪もありました。丁度就職して東京の会社に就職した昭和38年の年は、大雪が降り平地で積雪30cmを超えていたと思います。 その影響で、山のイノシシを鉄砲無しで棒を使い撲殺して捕獲したと聞いた位の大雪でした。

 その後、昭和43年に大船渡市へ転勤して来て、国道45号線の改良工事で三陸トンネルの仕事をして、前後の道路を横断する鹿をよく見たものです。工事現場の従業員の中に大東町から来ていたKさん(ワナの免許所持)が獣道にワナを仕掛けてキツネ・シカ等を良く捕獲していた。その頃に私も興味を持ち狩猟免許を取得したい思いでいましたが、仕事が忙しいのと若くて所帯を持ち金銭的に無理でした。 その後、昭和53年に滋賀県守山市へ転勤になり、琵琶湖のほとりで鴨類が豊富で又コジュケイ(気仙地方には、おりません)も多く、以前から興味が沸き狩猟したく、狩猟免許と銃所持免許を取得して30年が過ぎました。現在の大船渡に昭和58年に再度転勤で来まして此方で定年を迎え老後をのんびりと暮らしたいと思っています。

 この地方は、鹿の被害に加えて、外来種のハクビシン(中国名:白鼻狸と仮名)の被害も増加し狸・狐・アナグマよりも多く道路で車に轢かれて死亡しています。農家の被害も多く出ています。大船渡市役所では、箱ワナを貸し出し被害者の対応に追われている現状です。

・畑のトウモロコシを食べられた。
・裏の畑に植えているプラムが食べ頃と思い取りに行き前日まで実っていたプラムが全部食べられていた。
・この間もお寺の境内に供えていた供物(リンゴ・梨)も食べられて、箱ワナを仕掛け1頭捕獲した。

 このように、異常に増えているハクビシンを駆除したいものです。 今から6年程前になりますが重症急性呼吸器症候群(SARS)中国広東省河源市で発生して世界保険機構(WHO)が28ケ国に広がったと発表した。海外旅行は、一時敬遠されていた事を思い出します。

 中国の南部では、ハクビシン等の野生動物を食用とする習慣がありこうした野生動物がSARSウイルスの起源ではないかと疑われている。この外来種撲滅の1案として、大船渡の吉浜は、中華料理の高級食材のキッピン鮑の産地として中国では有名であり、今度はハクビシンを捕獲して鮑と同じように乾燥させてハクビシン肉として中国に輸出して有名にしたいものです。 捕獲と輸出の二重の効果があり非常に良い考えではありませんか。
 この撲滅作戦に猟友会の皆さんに参加をお願い致します。