公益社団法人岩手県猟友会

よもやま話

集え!! 若手猟友会員!

岩手県猟友会 青年部設立準備会発起人代表  志田 崇(岩手町地区猟友会)

 この度、県内の若手猟友会員様方に広くお声がけし、初の射撃交流会を開催するはこびとなりました。

 その大きなきっかけとなりましたのは、昨年の夏に開かれた岩手県猟友会50周年での対談でした。諸先輩方にはじまり、現役若手会員と言う事で、宮古地区猟友会の西村さん、江刺猟友会の小原さん、そして私も参加させていただきました。

 対談では、昔の事や今の事、色々な事案が話し合われましたが、ベテラン会員からは、若手会員についての問題点などが話題としてあげられました。その中でも猟友会の将来は大きなテーマで、最近では、年々、ハンターが減りつつあり、このままでは有害駆除もままならなくなり、冗談ぬきに「絶滅危惧種」ならぬ「絶滅危惧団体」となってしまうような深刻な問題を抱えています。

 私自身も、県猟の狩猟試験前の予備講習会等の講師をしながらも、切実に感じていた「このままでいいのか?」と言う思いとも重なります。

  どの様にしたら、未来を担う、良識ある若手ハンターが育つのか?それについて、色々な意見、提案が、ベテラン、若手を問わず出されました。「なぜ増えないのか?」…その理由としてだされた意見は、「所持するまでにハードルが高すぎる。」、「金銭的問題」、「やってみたいけど周りに相談出来る人がいないし、手続きや試験が面倒そう。」などがあげられました。

 所持に関するハードルの高さについては、佐々木洋平会長様にもご尽力をいただくと言う希望をこめて、さて、自分達、現役若手会員としての自分達は、なにが出来るのだろうと思っていた矢先に、宮古の西村さんが「自分達のような、若手が率先して動いて行かなければいけないと思います。」と発言してくれました。自分だけではなく、身近な若手会員の中からも、心強い発言を頂き心から嬉しく、大きな勇気をいただきました。

 この対談で、ベテラン会員も我々若手会員も思いは同じであり、今後の猟友会の未来も決して暗いものではないと確信でき、とても有意義な時間となりました。

 それから、しばらくしての事です。思いがけず、また、関係者が集まると言う機会を頂きました。それは、県の自然保護課からの依頼でしたが、今回新規狩猟者の確保・育成を進めるために行っている、捕獲の担い手セミナーを開催するにあたり、県内の若手狩猟者に直接意見や要望、アイディアを聞かせて頂きたいと言う事でした。

 7月6日、県庁において、県内の若手狩猟者が7名集まりました。この若手7名は、県猟が開催する、射撃大会でも顔を合わせる方々でした。早速、話し合いが始まり、セミナーの内容やパンフレットを作成するにあたって色々な意見が出された他、新規狩猟者向けの実猟見学や実際の解体などについても話し合われました。

 県の担い手セミナーの話し合いも無事に終わり、その後、折角若手狩猟者が各地から集まるチャンスも中々無いと言う事で、場所を移し、二次会の話し合いの場を設けることになったのですが、そこでもまた、前回の50周年対談の時と同じ問題点が出されたのです。

 その1つとして、「狩猟はしてみたいけど、近くに狩猟をしている方がいない。」もしくは、「狩猟知識を持っている方々と繋がりが無い。」と言った不安があり、実際に免許取得にブレーキをかけていると言う悩みでした。私も、その様な相談を受けた事があるので納得しました。

 一昔前ならば、ご近所に狩猟者がいて、はなしを聞いたり、捕れた物をご馳走になったりしているうちに、だんだん興味を持ち「自分でも狩猟をやってみたい!」と免許取得のきっかけとなった諸先輩方も多くいらっしゃると思います。

 しかし、現在では、テレビやワイドショーなどで野生動物による多数の被害や環境問題が話題になっているにもかかわらず、残念な事に前文で挙げた様な悩みを持ち、相談も出来ない様な環境を打開するために、「今、自分達が出来る事から始めてみましょう!!」と言う結論になりました。それが、今回の初の試みとなる、若手経験者と初心者との交流会です。内容としては、射撃交流会などを開催し、普段あまり射撃場に来ることが無い方、狩猟経験が無い方にも気軽に参加してもらい、経験者から実際に指導して頂いたり、狩猟の話を聞いたりするほか、日頃から若手初心者会員の心に抱いている疑問や質問、不安などの解消に役立てる楽しい交流の場となることを切に願います。

 この交流会によって、これからの猟友会で活躍してくださる、若手狩猟者が数多く増え、将来の各地区猟友会の大きな力となってくださればと考えております。

 また、ベテラン大先輩会員の皆様には、未来の猟友会員のためにも、これからの新人、若手狩猟者を心あたたかく応援、ご指導ご鞭撻いただきます様に、何卒宜しくお願い申し上げます。また、この交流会がきっかけとなり、今後も様々なイベントや練習会、勉強会なども皆様と発案、企画していけたらと考えておりまので、あわせてご指導ご協力を宜しくお願い申し上げます。

 今回の交流会の発案、企画にあたり、対談等で色々な、ご意見ご指導を頂いた多くの大先輩会員様方や若手猟友会員様に、この紙面をお借りして、心より御礼申し上げます。